『幸せになる勇気』を読んで”これからどうするか”を考えよう
なぜ幸せになろうとしないのか
前作「嫌われる勇気」について書いた記事はこちら
「『嫌われる勇気』は現代人必読の一冊」
ベストセラーになった「嫌われる勇気」の続編にあたる「幸せになる勇気」を読みました。もう多くの人に読まれた本だとは思いますが、とにかくこの2冊は一人でも多くの方に読んで欲しいです。
今、自分が幸せであると思えない方ならなおさら読むべきでしょう。
そもそも、幸せになるのに勇気なんかいるの?という話ですよね。ですが私から見ると、幸せとは全く正反対のベクトルに向かう行動をとる人が多すぎる気がします。
少し前に芸能人の不倫スキャンダルが話題になりました。芸能人とはいえ他人のプライベートな問題なのに、これ見よがしに正義面して叩く人。または、謝罪会見にまで追い込まれて憔悴している様をあざ笑う人。
確かに”他人の不幸は蜜の味”という言葉があるように、人間には他人の不幸をどこか喜んでしまうような、ダークサイドな一面があるのかもしれません。
ですが、結局のところ他人がいくら不幸になろうが、自分が幸せかどうかということには全く影響しないということに気づくはずです。
ではどうすれば幸せになれるのか。その答えを”アドラー心理学”に求めたのが『嫌われる勇気』と『幸せになる勇気』の2冊なのです。
いわばアドラー心理学の”実践編”
少し大雑把過ぎるかもしれませんが、前作『嫌われる勇気』をアドラー心理学の理論編、今作『幸せになる勇気』を実践編という捉え方をするとわかりやすいです。
登場人物の”青年”は教育の現場にアドラー心理学を取り入れようとしますが、それは失敗に終わってしまいます。
そのため青年はアドラー心理学に疑念を持ち、再度哲人のもとを訪れます。
”人にものを教える立場にある人”に読んで欲しい
青年が教育者という立場にあるため、特に学校の先生をしている方には本書の内容を役立てやすいのではないかと思います。
教師という職業に限らず、例えば会社で後輩社員の教育をする立場にある人なども、読んでおいて損はないと思います。
アドラー心理学では教育において、”褒める”ことと”叱る”ことを否定します。これは今までアドラー心理学の考え方に触れてこなかった人には、受け入れがたいことだと思います。
ですが、本書を最後まで読めばその考え方に納得ができるはずです。
常に”これからどうするか”を考える
本書を読んで一番印象に残っているのは、「これからどうするか」というフレーズ。それと対照的に扱われているのが「かわいそうなわたし」と「悪いあの人」です。
確かに人間関係において、嫌な思いをすることは多々あります。また、それ以外にも嫌なことが起きることもあるでしょう。
ですが、その原因となる”あの人”に対する愚痴を言ったり、自分がどれだけかわいそうなのかをアピールすることは、結局のところ時間の無駄なのです。
そんなことをしている時間があれば、これからいかにして自分の人生を好転させるかということを考えたほうが有意義なわけです。
幸せになるということはそれほど難しいことではないのだと思います。ですが、多くの人がその幸せから遠ざかるような行動を取ってしまっているのが現状です。
『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』、この2冊にヒントは書いてあります。そして、幸せとは考え方一つ変えるだけで手に入りうるもの、そのことに気がつくでしょう。