旅行で使えるロシア語(5)|「〜はありますか?」所有を尋ねる表現
「〜はありますか?」と尋ねたいときは
「〜はありますか?」という質問は、レストランや買い物のときなど、旅行で使う機会が多いのではないかと思います。
今回はロシア語で「〜はありますか?」と尋ねたい時に使う言い回しをご紹介します。
У вас есть〜?(ウ ヴァース ィエースチ)「〜はありますか(〜を持っていますか)?」
「У вас есть」(ウ ヴァース ィエースチ)の後ろに名詞を入れて質問することで、「〜はありますか?」という疑問文になります。また、「(あなたは)〜を持っていますか?」と質問する時も同じ言い回しになります。
簡単な文法解説
「У вас есть〜?」がなぜ「〜はありますか」という意味になるのか、簡単に文法の解説をしてみたいと思います。文法の予備知識がないとわからない部分もあるかと思いますので、ロシア語の学習に興味のない方は読み飛ばしていただいても大丈夫です。
(前置詞)у「〜のところに」
まず頭にある"у"は、これ一文字で前置詞となっており、「〜のところに」という意味になります。
вас「вы (あなた)の生格形」
ロシア語で「あなた」を人称代名詞に置き換える場合、それが目上の人(あるいは複数)であれば、「вы」となります。
ロシア語には格変化がありますから、「あなた」を意味する”вы”も状況によって形が変わります。今回の表現で出てきた”вас”はその”вы”が形を変えたものなのです。
文法用語が出てきてしまいますが、この”вас”の形を生格といい、前置詞"у"後ろにある名詞は生格を取ることになっています。
ここまでの説明で、「У вас」の部分が「あなたのところに」という意味になるということが、おわかりいただけたかと思います。
(動詞)есть「(〜が)ある、いる」
最後の単語"есть"は「ある、いる」という意味の存在をあらわす動詞です。同じ"есть"という動詞には「食べる」という意味をあらわすものがありますが、そちらは形が同じでも全く別の動詞扱いですので、ご注意を。
どうやって疑問文を表現する?
以上の説明から考えると、「У вас есть」は「あなたのところにある」という意味になりますから、最後に"?"をつければ疑問文の完成となり、「〜は(あなたのところに)ありますか?」という文章が出来上がるというわけです。
しかし、書き言葉ではこれでいいかもしれませんが、話し言葉となると"?"をどうやって表現すればいいでしょう?
ロシア語では平叙文を疑問文にする場合、イントネーションを変えることによって表現します。具体的には、文の中で疑問の中心となっている単語の”アクセント部分”を強くあげて発音し、ほかは下げて発音します。
今回の表現だと、疑問の中心は「〜が”あるのかないのか”」ということですから、естьのアクセント部分”е”の音を分の中では最も強く発音します。
ロシア語の単語をしらない方に…
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