中央アジア旅行記(37)|ウズベキスタン編(20)出国不可能の危機?(中編)

オヴィールはどこにあるのか?

さて、シムケント行きのチケットを買うためには、オヴィールに行く必要があるということが分かったのですが、肝心なのはそのオヴィールがどこにあるかということです。

どうやら駅周辺にはあるようなのですが…それらしき建物は見つかりません。近くにいた警官に尋ねてみると、向こうにインフォメーションがあるからそこで聞いてみてくれとのこと。しかし、そのインフォメーションはどう見ても閉まっています…

どう考えても駅周辺にオヴィールはなさそうだったのですが、まだ一箇所だけ探していない場所がありました。それは…駅舎の中です。オヴィールの役割から考えて、駅舎の中にあったとしても不思議ではありません。

駅舎にはチケットを持っていないと入れませんから、ゲートに入る警官に事情を話します。すると、中に入るように促してくれました。これは、駅舎の中にオヴィールがあると考えてよいのかも?

そして、ついに発見しました。見た感じは駅の事務室のような感じで分かりづらいのですが、ここで滞在登録ができるようです。

無人のオヴィール

しかし、またもや問題発生です。部屋には鍵がかかっており、人の気配はなく、いくらノックをしても返事はありません。

しばらくの間待ちながらノックを続けてみましたが…全く反応なし。さすがにこれでは時間を浪費しているだけなので、近くを通った警官を呼び止めます。

事情を話すと、警官は駅員の青年を連れてきてくれました。ちなみにこちらの駅員さん、私たちがブハラに行く時にホームで見かけました。まさかの再会です。

ロシア語でのやり取りに苦戦しつつも、どうやら助けてくれる模様。オヴィールの係員がどこにいるのか、探してきてくれるそうです。これはありがたい。

休憩中だった職員

しばらくして、駅員の青年が戻ってきました。驚いたことに、オヴィールの職員は休憩中とのこと。まあ、普通はあまり業務がないんでしょうね…

なので、私たちがそこに直接出向いて、出国の許可をもらうという運びになりました。荷物もあるので、まずは私一人が青年と共に行きます。

休憩中だという場所に到着すると、これがまた驚いたことに以前タシケントに到着した時に宿泊したホテルのロビーでした笑

中に入ってみると、完全に友人とお茶会を開いているレベルだったんですが…まさかオヴィールの業務が必要な状況になるとは、思わなかったんでしょうね笑

とりあえず事情を話すと、パスポートの提示を求められます。これまでの滞在登録の用紙も含めてチェックしているようです。

しばらくして「(滞在登録の用紙は)これで全部?」と尋ねられました。用紙はすべてパスポートカバーの中に保管していましたから、それで全部だと答えます。

すると、「3月7日と8日の分がないけど、どこにいたの?」と再度質問が。

これは予想外だったので少し焦りましたが…落ち着いて考えてみれば、すぐに分かることでした。その2日間はタジキスタンに滞在していたのです。

なのでビザのページを見せ、7日にウズベキスタンを出国して、9日にまた入国していることを説明しました。

どうやら分かってもらえたようで、「これで全部大丈夫」とのお言葉が。「ウズベキスタンから出国して大丈夫なのか?」と念を押すと「大丈夫」との返答。

しかし、滞在登録の用紙をもらったわけでもありませんし、パスポートに判子が押されたわけでもありません。「何か証明のようなものはいらないのか?」と聞いてみましたが、「もし何か言われたら電話するようにいってくれ」とのこと。

これで大丈夫なのか…と釈然としなかったものの、大丈夫と言ってくれているのだからなんとかなるだろうと、その場を後にしました。

まあ、大丈夫じゃなかったんですけどね笑

ことの顛末は、次回の記事で。最終的に出国できていますので、その点はご心配なく。