触って楽しい物理モデリングのベース音源「MODO BASS」レビュー

2018年5月9日

久しぶりに音楽ブログらしく、音源のレビューを書こうかと思います。今回はIK Multimediaより発売されているエレキベース音源の「MODO BASS」です。

”物理モデリング”のベース音源

これまでエレキベース音源といえば、実際にベースを弾いて録音するサンプル方式が当たり前だったわけですが、このMODO BASSはベースの音を物理演算で再現するという、物理モデリング式の音源です。

ベース音源でありながら、ベースの音を一切録音していないというわけです。Pianoteqのようにピアノでの物理モデリング音源はありましたが、ベースでは初めてではないでしょうか。

使っていて”楽しい”のが良いところ

音源のレビューなので、まずは音が良いというところから触れるのが普通かと思いますが、個人的に一番良いと思うところは触っていて楽しいというところ。

14種類のベースモデルが良いされており、それを切り替えながら音を出しているだけでも楽しくなってくるものです。バンド経験者であれば皆そうなるのではないでしょうか。

60sp_bass

japan_bass

スタンダードなFenderのジャズベやプレベから、アイバニーズ。ヴァイオリンベースのようなものまで収録されているのですから驚いたものです。

物理モデリングだからこその細かい調整

全てのモデルに共通で、奏法は”指弾き・ピック弾き・スラップ”の3種類から選べます。そして驚くべきはかなり細かい部分まで奏法を調整できるということ。

弦のどの辺りをストロークするか、ストロークはオルタネイト(交互)にするかどうか、タッチの強さはどうするか…など、調整できる部分を挙げていくとキリがなくなるくらいです。

今まで使っていた”SR5 Rock Bass”と聴き比べて見ました

説明するよりも実際に音を聴いた方が早いですから、聴き比べ用の音源を作ってみました。

これまでエレキベース音源はProminyのSR5 Rock Bassを使っていました。これはMusicmanのSting Ray5が収録さてれいるベース音源で、丸々一本のベースを15GB分収録しています。

オーディオストックで販売している素材の一部分を切り出して見ました。まずは2mixで聴き比べて見ます。

2mix Prominy SR5

こちらはProgeny SR5をベースに使った2mixです。では次にMODO BASSを使った2mixを聴いてみます。

2mix MODO BASS(70's J-Bass)

モデルは70's J-Bassを使ってみました。よく聴いてみると違いはわかると思いますが、決定的な違いがあるかどうかと言うと結構微妙なところですね。

MODO BASSのアンプは通さずに、WavesのGTRを通して音作りしています。

次はドラムとベースだけを取り出して聴き比べてみることにします。

Drum & Bass Prominy SR5

Drum & Bass MODOBASS(70's J-Bass)

こうしてドラムとベースだけにしてみると違いがわかりやすいですね。MODO BASSの方が太くて重厚な音色に感じられます。Prominyの方はフレーズが高音の方に行ってしまうと少し細い印象です。

ちなみにMODO BASSにもSting Ray5のモデリングが収録されているので、そちらも聴いてみましょう。

SR5もなかなか良いベース音源だと思いますが、音色が1種類のみになってしまうのと、パッケージ版しか販売されていないのが少し難点になってくるかと思います。

MODO BASSとどちらを買うべきかと言われれば、MODO BASSの方をオススメしたいですね。

Audio Deluxeでセール中(2018年4月3日現在)

Audio Deluxeではレギュラープライスが$299のところ、$199でのセール中のようです。先月僕が買った時もセール中だったので、結構長くやってるみたいですね。気になって入る方はぜひこの機会に。